「 今月のおすすめワイン 」

★4月のお勧めボトルワイン
GEVREY CHAMBERTIN V-V '10 (Denis Bachelet) 16,000
ジュヴレィ シャンベルタン (ドゥニ バシュレ)
太陽王“ルイ14”世時代の飛脚小屋が、現在、「ドメーヌ・ドニ・バシュレ」の醸造所となっています。所有するブドウ畑の面積は4ha余り。村名の「ジュヴレィ・シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ」(1.80ha)、1級「ジュヴレィ・シャンベルタン・コルヴォー・ヴィエイユ・ヴィーニュ」(0.44ha)、特級「シャルム・シャンベルタン」(0.43ha)、「コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ」(1.00ha)、「ブルゴーニュ・ルージュ」(0.60ha)、「ブルゴーニュ・アリゴテ」(0.46ha)ときわめてさっぱりしたラインナップでしかありません。
2012年に「コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ」の畑を8aと村名「ジュヴレィ・シャンベルタン」の畑を42a増やしました。後者には1級並みのポテンシャルをもつとされるクリマ、「レ・ゼヴォセル」(0.15ha)も含まれています。
ドメーヌはもともと祖父母の所有で、“ドニ”はベルギーで生まれました。学校の休みに祖父母の家に遊びに来て、ブドウ畑に興味を抱き、1981年、18歳の時からワイン造りを続けているようです。
このドメーヌで特筆すべきは樹齢の高さでしょう。村名「ジュヴレィ・シャンベルタン」が平均樹齢80年、1級「コルヴォー」で90年以上、特級「シャルム・シャンベルタン」に至っては100年を超えています。この高い樹齢が凝縮味に溢れ、緻密な構造をもつワインの源泉といわれています。 醸造においては100%除梗の後、12〜15℃の温度で6日間の低温マセレーション。その後、2週間のアルコール発酵となりますが、その時の温度は最大25℃とやや低めです。醸しは日に2回のピジャージュ、発酵の終わりに1回ルモンタージュをするといいます。
「ドニ・バシュレ」のワインはしっかりとした酒質の一方、荒々しさとは無縁なのは、高過ぎない発酵温度と丁寧な醸しが理由に違いありません。樽熟成は村名「ジュヴレィ・シャンベルタン」で25%、1級「コルヴォー」、特級「シャルム・シャンベルタン」がともに30%と、「ジュヴレィ・シャンベルタン」村のドメーヌにしては新樽率が抑え気味。熟成期間は16〜18ヶ月。
反対に樽発酵・樽熟成で造られるアリゴテにも、一部新樽が使われるのは面白く、しっかりパンチの利いたアリゴテをつくっています。今回ご紹介の村名「ジュヴレィ・シャンベルタン」は「デレ」、「シルヴィー」、「ジュスティス」、「ジュヌ・ロワ」の区画から構成されています。このワインも樹齢80年になるヴィエイユ・ヴィーニュです。房も実も小さく、自然に凝縮したワインが生まれます。これぞ「ジュヴレィ・シャンベルタン」というがっしりしたストラクチャーですが、完熟した果実味がタンニンをオブラートのように包み込み、喉越しは非常に滑らか、まさにエレガントな一本に仕上がっております。
待ちに待った、桜華やぐ春を迎えました。お花見の宴席を盛り上げてくれます優雅な「ジュヴレィ・シャンベルタン」を是非、セレクトくださいませ!!。
(2017.4.01[SAT])