
★2月のお勧めボトルワイン
NUITS ST-GEORGES.La Richemone V..V (Perrot Minot) '00 ¥ 30,000
ニュイ サン ジョルジュ ラ リシュモーヌ V.V (ペロ ミノ)
「ドメーヌ・ペロ・ミノ」は、1973年に「ドメーヌ・アルマン・メルム」がふたつに分かれて誕生しました。もう一方は道路を隔てて対面に位置する「ドメーヌ・トープノ・メルム」です。
90年頃までワインの大半は桶売りされ、ドメーヌの評価もさほど高くはなかったのですが、現当主の“クリストフ・ペロ・ミノ”が修業から戻り、ワインを手がけるようになってこのドメーヌは一気にブレークしました。
あの「ブルゴーニュ」ワインの神様、“アンリ・ジャイエ”の薫陶を受けた“クリストフ”のワインは、香り高く果実味豊かで、若いうちから楽しめるスタイルです。ほどなくして、ワインは全量ドメーヌ元詰めとなったのも当然なのでしょう。
その後も破竹の勢いは止まらず、2000年には引退を宣言した「ヴォーヌ・ロマネ」村の「ドメーヌ・ペルナン・ロサン」のブドウ畑を入手。もともとの「ジュヴレ・シャンベルタン」や「モレ・サン・ドニ」、「シャンボール・ミュジニー」に、「ヴォーヌ・ロマネ」や「ニュイ・サン・ジョルジュ」のクリマが加わり、ラインナップが驚くほど充実しました。
ブドウ栽培は化学合成肥料や除草剤を使わないリュット・レゾネ。ドメーヌの所有するブドウ畑は押し並べて樹齢が高く、クリマによっては100年を超えるものもございます。
自然に収量は抑制されますが、収量増が見込まれる年には摘房によってひと株あたりの房の数を6〜7に調整しています。収穫はすべて手摘みで行い、畑で1度目の選果を実施。小さな籠で運ばれたブドウは選果台におかれ2度目の選果を行います。そしてすべての房を2つに切り、中心の隠れ腐敗や未熟な顆粒の有無を厳格に確認した上で完璧なブドウのみを残すという徹底ぶり。また、使用するブドウは顆粒の大きさまで管理しており、テロワールを最も表現するといわれる樹齢の高い樹から成る極小ブドウ(=ミルランダージュなど)のみを残します。除梗はヴィンテージにより50〜100%。14度で10日間の低温マセレーション後、自然発酵が始まり、醸しは優しくルモンタージュを主とし、ピジャージュの頻度は少なめ。樽熟成はヴィンテージにより12〜14ヶ月と比較的短く、「トロンセ」、または「ベルトランジュ」のオークからなり、焼き加減はミディアムです。新樽率は村名で20%、1級、特級で30%です。
90年代の「ドメーヌ・ペロ・ミノ」のワインは現在よりも濃厚かつ樽香も強かったのですが、ルモンタージュ主体のやさしい抽出や新樽率の低下と熟成期間の短縮によって、よりナチュラルなスタイルへと進化してきました。
今回ご紹介の「ニュイ・サン・ジョルジュ・ラ・リシュモーヌ」は通常のキュヴェのほか、1902年植樹と樹齢70年以上のブドウのみを用いた2002年初リリースの「キュヴェ・ウルトラ」があります。僅か2樽、約576本のみ造られます。
「ラ・リシュモーヌ」の区画は、「ヴォーヌ・ロマネ」と地続きの斜面であり、「ヴォーヌ・ロマネ」と土質構成が似ています。「オー・ミュルジェ」や「レ・ダモード」に隣接するように位置し小さな畑ながらも、生み出されるワインはプルミエ・クリュとしては群を抜くものです。
途方もなく凝縮し、深く、分厚く、幾重にも折り重なった果実の層が、圧倒的なパワーを持ちます。古樹から造られている為、エレガンスも感じられ、背後にはたっぷりとミネラルが感じられます。さらにペッパーのようなスパイスとバニラの甘い風味が同時にせめぎ合いコクとボディのあるワインをより複雑にしています。
トップドメーヌが作る古木の熟成ワインを是非、お楽しみくださいませ!!!。
(2017.2.01[WED])