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Author:メゾンドヴァン鶉亭
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「 今月のおすすめワイン 」

今月のおすすめワイン

★1月のお勧めボトルワイン

GEVREY CHAMBERTIN.Vieilles Vignes '10 (Serafin Pere et Fils) ¥ 33,000
ジュヴレィ シャンベルタン (セラファン ペール エ フィス)

ドメーヌは、創業者“シュタニラウス・セラファン”が戦後、「シャルム・シャンベルタン」の畑を買ったことに始まります。 彼はポーランドから移住してきた木工職人でしたが、この畑を手に入れたのを機会に栽培農家に転身したようです。
その後、2代目“クリスチャン”が継いで畑を増やし、現在、合わせて5.3haの畑を耕作しています。
所有するアペラシオンは「ブルゴーニュ・ルージュ」に始まり、村名「ジュヴレ・シャンベルタン」のノーマルとヴィエイユ・ヴィーニュ、村名「シャンボール・ミュジニー・レ・ボード」と「モレ・サン・ドニ・ミランド」、「ジュヴレ・シャンベルタン」の1級が「コルボー」、「フォントニ」、「カズティエ」。そして最後に特級「シャルム・シャンベルタン」。この「シャルム・シャンベルタン」はふたつの区画からなり、ひとつは“シュタニラウス”が買った「シャルム」で、もうひとつは“クリスチャン”が手に入れた「マゾワイエール」だといいます。
“クリスチャン“は2012年に完全に引退。現在は、3代目として、“クリスチャン”の娘“カリンヌ”とその従姉妹で同じ年の“フレデリック・グーレイ”の二人で運営しています。“カリンヌ”が販売・管理を、“フレデリック”が栽培・醸造を担当しています。“カリンヌ”は2006年から、“フレデリック”は1999年からドメーヌで働き2003年からは栽培、醸造ともに担当しています。 つくりは“クリスチャン”のつくりを踏襲し、クラシックながらピュアで長熟なタイプのワインを生み出しています。
「セラファン」のワインは高い新樽率が特徴ですが、“クリスチャン”の時代に比べて樽の焼き加減は少ない、「ブルゴーニュ・ルージュ」は40%が新樽を用い、村名「ジュヴレイ」が50%、同ヴィエイユ・ヴィーニュ以上は100%となり、樽熟成期間は14か月。 澱引きなしで樽熟し、その後、アッサンプラージュし、2~4か月間のタンク熟成をおこないます。製樽会社はおもに「セガン・モロー」と「フランソワ・フレール」、前者はエレガントなクリマに、後者はパワフルなクリマに向いているとのことです。ワインがこれほど高い新樽に耐えられるのも、ブドウの品質が確かということに他なりません。
畑での作業はビオロジックに近く、認証は取っていませんが、作業自体はビオロジックそのものにあたります。
依然と変わらず100%除梗し発酵作業をおこないます。発酵は収穫の最後の日以降に開始、収穫したものは発酵が始まらないように低温保管しておき、約1週間で収穫が終わると、そこから発酵作業をおこないます。 キュヴェゾンは約17日間。収穫を待っている1週間とその後の発酵日数の10日間。 その間、発酵初期段階は日に2回のピジャージュ、後半は1回のピジャージュと1回のルモンタージュを合わせておこないます。瓶詰には出来るだけ月の運行カレンダーに従い、月の沈むタイミング、かつ、フルーツの日に瓶詰するようにしている。 しかし、ビオやビオディナミの認証を取るつもりはない、とのことです。
今月、お勧めのワインは「ジュヴレィ・シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ2010」でございます。村名クラスにあたりますが、ノーマルとは完全に区別されます「ヴィエイユ・ヴィーニュ」モノ、いわゆる、貴重な古木になるブドウでつくられているわけです。新樽100%でつくるクラッシックタイプというわけで、熟成して飲み頃を迎えるまで少々お時間が必要なつくりでございます。時間に余裕がある人は、買ったら10年ほど忘れてしまったほうが、より幸せな結果を得られるはずといわれているくらいです。12年の瓶熟成を経まして、ようやく花開いてきた感じでございます。やはり、色調は濃く、香りの中に、頑強さと熟成を感じさせてくれます、芳醇な果実感が素晴らしく、味わいに構造的な強さを持ちながら、どんどん角が取れてきている様子です。流石、ビックヴィンテージの2010年モノです、素晴らしいポテンシャルでございます。是非、新年のお集りのメインのワインにご指名下さいませ。

(2023.01.5[THU])

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