「 今月のおすすめワイン 」

★8月のお勧めボトルワイン
PALETTE '13 (Chateau Simone) ¥ 14,000
パレット (シャトー シモーヌ)
「エクサンプロヴァンス」からちょうど4㎞に位置する「メイルイユ」に、1830年から“ルジエ”家が所有するシャトー。
遠い昔からブドウ栽培が行われていたことはいくつもの古い文献から読み取れ、「シャトー・シモーヌ」は、「プロヴァンス」のテロワールの素晴らしい一例として歴史に刻まれています。
“セザンヌ”が描いた「サント・ヴィクトワール」山を背景に、2本のセイヨウイチョウの樹の間から見える壮麗なシャトーの姿、「マルセイユ」の有名な彫刻家による噴水がある庭なども一見の価値があるようです。
“ジャン・ルジエ”は、“ルジエ”一族の4代目の代表としてAOC認定に際してリーダー的な役割を果たした人物で、ちょうどその先代がフィロキセラ禍の後ブドウ畑を再編成しなければならない時代のことだったようです。
“ジャン”はその畑が卓越した特性を備えていると確信して、最大限に主張、そして1948年4月28日に「パレット」AOCの認可がおりたのです。
「シャトー・シモーヌ」の地下セラーは、16世紀に宗教的な目的で掘られたのが始まりで、その後“ルジエ”家によって拡張されました。自然のままで温度と湿度が年間通して一定に保たれており、今では様々な大きさの樽が貯蔵されています。
21haの畑は「モンテギュー」山塊の北向き斜面に、ボウルのような形の自然な窪みにあり、風から守られ、「アルク」川が流れるという、特別なミクロクリマが演出されています。近隣の森により多様性が備わる立地にあり、適度な湿度が川と周りの緑から得られるようです。土壌は第三紀系で、湖で構成された石灰質の小石に、粘土、丸石、砂利が交じり合っています。ブドウはフィロキセラの後に再構成されたまま枯死したもののみ再植しているため、平均樹齢は非常に高く50年以上で、110年以上のものも残っています。株仕立てと垣根仕立てを併用し、化学的な肥料や除草剤は一切使用していません。手摘みされたブドウは、2度手作業で選果され、とてもクラシックな伝統的な方法で、自然酵母により発酵されます。
「パレット」AOCは、赤、白、ロゼの生産が認められておりますが、今回のおすすめは、夏をイメージし白ワインをご用意いたしました。ブレンド比率は、クレーレット種80%、グルナッシュ・ブラン種10%、ユニ・ブラン種6%、ブールブーラン種2%、ミュスカ・ブラン種2%。色調は深みのある黄金色。ピーチのコンポート、干したアプリコット、マルメロなどの果実に、アニスシードやフェンネル、炒ったアーモンドやスモーキーなニュアンスも。とても複雑なフレーバー。口中ではねっとりした粘着性があり、ボリューム感も大きいですが、フレッシュさは微塵も失われていません。間違いなく、南仏の偉大な白ワインのひとつです。
是非、床席の美食のお集りの際には、ご指名下さいませ!!。
[2022.8.01[MON])