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メゾンドヴァン鶉亭

Author:メゾンドヴァン鶉亭
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「 今月のおすすめワイン 」

今月のおすすめワイン

★7月のお勧めボトルワイン

CHASSAGNE MONTRACHET. La Maltroie '16 (Vincent et Sophie Morey) ¥ 17,000
シャサーニュ モンラッシェ ラ マルトロワ (ヴァンサン エ ソフィー モレ)

「シャサーニュ・モンラッシェ」村の銘醸家として、その名を知られた“ベルナール・モレ”も引退、2006年を最後のヴィンテージとし、所有畑はふたりの息子、“ヴァンサン”とト“マ”に分け与えられました。その長男“ヴァンサン”が、「サントネ」村出身の妻“ソフィー”とともに運営するドメーヌが、「ヴァンサン・エ・ソフィー・モレ」でございます。
ブドウ畑は双方の実家から継承し、総面積は20haとかなりの規模。全量元詰めとはせず、一部はネゴシアンに桶売りしています。
白は「シャサーニュ・モンラッシェ」中心、赤は「サントネ」中心のラインナップとなり、ドメーヌの至宝であります特級畑「バタール・モンラッシェ」や「ピュリニー・モンラッシェ」村1級畑「トリュフィエール」も所有(弟の“トマ”ときれいに等分したため、それぞれ0.1ha、0.25haと小さくなりました)。「サントーバン」村1級畑シャルモワ(白)、「マランジュ」村1級畑「フュシエール」(赤)にも畑を所有しております。ちなみに「シャサーニュ・モンラッシェ」村の1級畑「アンブラゼ」はもともと“モレ”家が大地主なうえ、“ソフィー”の実家である“メナジェ・ベラン”家も畑を有するため、このクリマの総面積5.19haのうち、4分の3に相当する3.79haを“ヴァンサン”と“ソフィー”が耕作していることになります。
面白いのは「バタール・モンラッシェ」で前述のように弟の“トマ”と畑を等分したのですが、“ヴァンサン”は斜面下部、“トマ”は斜面上部を取得しております。畑の上下で差が生じないよう、ブドウの圧搾は一緒に行い、果汁を半分ずつ分けて各自別々に醸造しているようです。特に「ブルゴーニュ」は相続で仲違いすることもよく耳にする中で兄弟仲がよい証ではないでしょうか。
醸造法は父“ベルナール”譲りで、圧搾後の果汁をデブルバージュの後、小樽発酵されます。新樽率は40%前後と比較的高い値ですが、それに対して熟成期間は10ヶ月と短めです、2週間に一度バトナージュを行います。
色調は黄金色に近く、透明感もあります。蜂蜜、焼きリンゴの甘酸っぱい香りをベースに、シナモンやアーモンドのリッチで優雅な芳香。徐々に柔らかみが増してきており、オイリーな風味と、しっかりとしたミネラル、非常にパワフルな味わいです。余韻にはレモンピールのようなほろ苦さや火打石のニュアンスが表れ、最後まで楽しませてくれるワインに仕上がっております。
是非、床席の美食のお集りの際には、ご指名下さいませ!!。

(2022.7.01[FRI])


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