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Author:メゾンドヴァン鶉亭
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「 今月のおすすめワイン 」

今月のおすすめワイン

★3月のお勧めボトルワイン

POMMARD.Les Jarollieres '12 (Pousse D'or)     \18,000
ポマール レ ジャロリエール (プスドール)

かつて「ロマネ・コンティ」のオーナーでありました“デュヴォー・ブロシェ”家の所有地の一部が、「ドメーヌ・ド・ラ・プス・ドール」にあたり、1964年、投資家たちにより再構築され、その時に醸造長となったのが“ジェラール・ポテル”でした。
やがて、“ポテル”が株式の半分を取得し、もう半分をオーストラリアの投資家たちが所有していましたが、1997年に“ポテル”が急死しますと、ドメーヌは売りに出され、これを購入したのが現オーナーの“パトリック・ランダンジェ”でありました。
彼は医療機械、とくに整形外科のビジネスで成功した人物ですが、「ヴォーヌ・ロマネ」村に別荘をもっており、いつかは畑を買い、この別荘をドメーヌにしたいと夢想していたそうです。そんな折、「プス・ドール」売却の話を耳にしたといいます。手に入れるや否や、200万〜300万ユーロの資金を投じて、醸造施設や発酵用の木桶、他の設備も一新。1999年に完成した醸造施設は6層構造になっており、収穫から醸造、樽熟成、瓶詰めまで、ポンプを一切使わず重力でブドウ果汁やワインが流れる仕組み「グラヴィティ・システム」になっています。“ランダンジェ”が投資したのは設備だけに止まらず、ブドウ畑の拡張も盛んに行われています。1998年に「コルトン・クロ・デュ・ロワ(1.45ha)」と「コルトン・ブレッサンド(0.48ha)」を手に入れ、2004年に「ピュリニー・モンラッシェ1級カイユレ(0.73ha)」をそして2008年には「シャンボール・ミュジニー」の「ドメーヌ・モワンヌ・ユドロ」を買い取り、村名「シャンボール・ミュジニー(1.41ha)」、1級の「グロゼイユ(0.52ha)」、「フースロット(0.42ha)」、「シャルム(0.19ha)」、「レ・ザムルーズ(0.20ha)」、そして特級「ボンヌ・マール(0.17ha)」をラインナップに収めました。その代わり、2009年に「サントネイ」村1級の「グラヴィエール」は売却したようです。
赤ワインの醸造では木桶とステンレスタンクを併用し、7日間の低温マセレーションの後、日に2回のピジャージュをしながら長いキュヴェゾンを施す。樽熟成は1級で1/3、特級で40%前後。トータルで15ヶ月間。
今回、ご紹介の「ポマール・レ・ジャロリエール'12」は「ヴォルネイ」の村と「ポマール」村の有名なクリマ「レ・リュジアン」の境に位置します、「ポマール」村の南側区画の「レ・リュジアン」、「レ・シャンラン」、「レ・プチュール」、「レ・ジャロリエール」、「レ・フルミエ」など、「ヴォルネイ」村に接する地域の土壌は、赤みを帯び、鉄とミネラル分が豊富。小石や粘土が多い泥炭土や褐色石灰岩質の土地です。面積は1.4haで、年間生産量は約7,000本。「ジャロリエール」のワインは「ブルゴーニュ」の南側「コート・ドボーヌ」にありながら「コート・ド・ニュイ」らしい、ミネラル感豊かで力強く、味わいも深く、タンニンもリッチ。良いヴィンテージは数年待つと最高潮を味わえるワインといわれております。
「ポマール」村のワインは、「ブルボン」朝初代のフランス国王“アンリ4世”が愛飲したとか、ワイン愛好家の“ナポレオン”が定期的に「ポマール」城に訪れるほどだったとかエピソードも事欠かないワイン銘醸地の一つでございます。今月のコースのメインのお料理「京都産 鴨のロースト スパイシーなビガラードソース」にも抜群の相性と思われます、是非、お楽しみ下さいませ。

(2022.3.01[TUE])



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