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Author:メゾンドヴァン鶉亭
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「 今月のおすすめワイン 」

今月のおすすめワイン

★11月のお勧めボトルワイン

NUITS ST-GEORGES.Clos des Forets St-Georges (L’Arlot) '10     \28,000
ニュイ サン ジョルジュ クロ デ フォレ サン ジョルジュ (ラルロー)

1987年に、保険会社「AXA」がネゴシアンの「ジュール・ブラン」を買収、「ドメーヌ・デュジャック」で働いていた“ジャン・ピエール・ド・スメ”を責任者として招き、「ドメーヌ・ド・ラルロー」として生まれかわりました。ドメーヌ開始直後から、テロワールを尊重する目的でビオディナミ実践に向けて移行、1991年に除草剤・殺虫剤の使用を全廃し、1999年から段階的にビオディナミを導入し、2003年から全ての畑で実践しています。もともと、ドメーヌは3つの単独所有畑、「コンブランシアン」の「クロ・デュ・シャポー」、ドメーヌが本拠地を置く「クロ・ド・ラルロ」、「クロ・デ・フォレ・サン・ジョルジュ」から形成されていましたが、1991年に「ロマネ・サン・ヴィヴァン」を、翌年には「ヴォーヌ・ロマネ」の「レ・スショ」を購入したことにより、総面積は14haにまで拡大しました。
さらにワイン作りの責任者も、当初の“ジャン・ピエール・ド・スメ”氏が2006年末で引退し、その右腕として働いてきた“オリヴィエ・ルリッシュ”氏に引き継がれました。しかしその“ルリッシュ”氏も2011年の夏、みずからのドメーヌを立ち上げるために、「ラルロー」を離れるのです。そのあとを受け継いだのは“ジャック・デヴォージュ”氏。彼はあの「ヴージョ」村で作る単独所有の白ワインで知られる「ヴージュレー」を経て、「モレ・サン・ドニ」を拠点とする“マニャン”家の“ミシェル”、“フレデリック”親子の下で醸造責任者を務めたという経歴の持ち主です。ひとつのドメーヌの環境に、これだけ様々な変化があっても、根底にあるエレガントなワインのスタイルの軸が連綿と継承されているのは、見事というほかありません。
ブドウは収穫時と収穫後に徹底して選別されます。除梗はせず、醗酵は天然酵母で30~32度を超えないように保たれながら3週間以上にもわたって行われます。ピジャージュは足で1日に3回おこなわれます。ワインを醗酵槽から樽に移すには重力が利用されます。ポンプを使うとワインに負担をかけるためです。このように全ての工程でワインが疲れないよう最大の注意を払い醸造されます。軽く澱引きが行われ、樽熟成の後、無濾過で瓶詰されます。樽熟成に使用する樽には、香りのポテンシャルの高いアリエ産の木を自社で購入し2年以上乾燥したものが使用されます。新樽比率は50%以上です。
「クロ・デ・フォレ・サン・ジョルジュ」は、「ニュイ・サン・ジョルジュ」村で最も優れた一級畑の集まる南側斜面にあります。中でも最もしっかりとしたストラクチャーをもつ長期熟成タイプの本格的ワインです。血を感じさせる鉄っぽいミネラルや黒いスパイス、旨味のある果実味が顕著で、非常にオリエンタルな印象。また男性的な力強い骨格は「まさに地に足を降ろしたニュイ・サン・ジョルジュ」です、タンニンもしっかりとありますが角がなく、十分に熟し、きめが細かく、ほかの要素と複雑に調和しております。
 「ブルゴーニュ」のトップドメーヌのモノポール(単独所有)ワイン、ひとつ上の高みに位置する出来栄えでございます。是非、お楽しみくださいませ!!。

(2021.11.01[MON])


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