
今月のおすすめワインは、数か月前に「グラスワイン」でおすすめして、好評を頂いた「ブルゴーニュ・白ワイン」です・・・かれこれ「5ケース」程を扱って、瞬く間に「売り切れ」となりましたが、エージェントさんの倉庫に「2ケース」程、隠れていたのが見つかったそうで、前回と同じ条件で「お手頃価格」にて頂戴しました・・・ちょうど、この季節に相応しいワインです・・・いつものように「ソムリエ・森下」のご案内で、どうぞ、お楽しみ下さい・・・。
★7月のお勧めボトルワイン
CHASSAGNE MONTRACHET. Les Chaumees (Jean Noel Gagnard) '05 \15,000 (\17,325)
シャサーニュ モンラッシェ レ ショーメ (J.N-ガニャール)
“ガニャール”一族は「シャサーニュ・モンラッシェ」村で1632年にはその存在が知られていた由緒ある家系です。現在“ガニャール”を名乗る生産者は「シャサーニュ・モンラッシェ」に4つ存在しています。まずは“ガニャール”家の11代目にあたる1926年生まれの“ジャン・ノエル ガニャール”です。“ジャン・ノエル”の弟の“ジャック ガニャール”が“マリー・ジョゼフ・ドラグランジュ”と結婚してできた「ガニャール・ドラグランジュ」、“ジャック”の長女“ローランス”が“リシャール・フォンテーヌ”と結婚してできた「フォンテーヌ・ガニャール」、同じく次女の“クロディーヌ”が“ジャン・マルク・ブラン”と結婚してできた「ブラン・ガニャール」です。「ジャン・ノエル・ガニャール」は一族の中でトップの品質と名声を誇っています。同ドメーヌの当主は“ジャン・ノエル”ですが、彼の一人娘である“カロリーヌ・レスティメ”女史が栽培・醸造・販売の責任者となっています。“カロリーヌ”女史は「パリ」で学んだ後、1989年に「ブルゴーニュ」に戻り、1年間ボーヌの栽培・醸造学校で学び、そしてドメーヌでの仕事に参加するようになりました。彼女のドメーヌでの改革として特筆すべき点は土壌にあわせてそれぞれの性格をもつキュヴェを独立させたこと、また区画に適した植え換えを行ったことです。1991年にプルミエクリュの「レ・シュヌボット」を幾つかの区画に分けて瓶詰めすることを始めました。翌年1992年にはプルミエクリュ「クロ・ド・ラ・マルトロワ」白の最初の収穫が行われました。1993年には「レ・シャン・ガン」がキュヴェとして独立させられました。1997年にはいわゆるプルミエクリュという総称のキュヴェをやめ、それぞれの区画にわけて瓶詰めするようにしました。そして、2002年には「モルジョ」の畑の石灰質上部0.3haと粘土質下部0.6haとを分けて、上部を「モルジョ」、下部を「ブドリオット」として瓶詰めすることにしました。ミネラル分を多く含む上部に「ブドリオット」らしさを見出したからです。
植物堆肥の有機肥料のみが用いられ、病虫害対策はService Regional de la Protection des Vegetaux(天気予報とブドウの成育具合からみてどのような病虫害の発生の可能性があるのかをシュミレーションして結果を情報サービスする組織)との連携で対応がとられます。収穫時期についても同機関からの情報によって決められ、収穫は全て手摘みで行われます。除梗されずにプレスされ、24時間静置されたあと上澄みだけが使われます。小樽に移された果汁は自然酵母で醗酵されるバトナージュは最初は週に1~2回、そのあとは3週間に1回で12月まで行われます。あまりバトナージュを行わないことでミネラル分が多く残り、長熟向きのワインとなります。新樽比率は約30%(バタールは80%)で18ヶ月熟成された後、ノンフィルターで瓶詰めされます。
色調はまさにゴージャスな黄金色、気品のある香りは、一般的なワインとは明らかに一線を画す印象を。ナッツやバター、シナモン、カラメル香が次から次へと向かってくるようです。非常に滑らかな酸と充分なミネラル分を伴った果実味は実に重厚で、抜群の存在感を示し、「シャサーニュ・モンラッシェ」村のトップ・ドメーヌとしての名声は伊達じゃないこと確かに証明してくれています。
「ジャン・ノエル・ガニャール」は、鶉亭のワインリストには、欠かすことの出来ない造り手のひとりです、今回は驚くほどのコストパフォーマンスも実現し、ダントツのおすすめワインとなりました。是非、最高の「シャサーニュ・モンラッシェ」をお楽しみ下さいませ!!!。
(2010.7.2[Fri])