鶉言

「 今月のおすすめワイン 」

デュジャック
★5月のお勧めボトルワイン

VOSNE ROMANEE.Aux Malconsorts (Dujac Fils & Pere) '05 \25,000 (\28,875)
ヴォーヌ ロマネ オー マルコンソール (デュジャック フィス エ ペール)

数百年に渡り先祖代々ブドウ栽培・ワイン造りを行っているドメーヌがほとんどの「ブルゴーニュ」地方にあって、一代でしかも僅か数十年で世界的名声を築き上げ、「モレ・サン・ドニ」村で最も著名な造り手、そして、「ブルゴーニュ」のワイン生産者としてはおよそ型破りな経歴の持ち主である「ドメーヌ・デュジャック」の当主“ジャック・セイス”氏です。1941年「パリ」に生まれ、「イギリス」と「アメリカ」で教育を受け銀行で研鑚を積み、父から譲り受けた「パリ」の製菓会社をワインに魅せられ、売却し、代わりに「モレ・サン・ドニ」の「ドメーヌ・グライエ」を1968年に買収しワイン造りの生活をスタートしました。
「デュジャック」のワイン造りは、ビオディナミ(農薬や化学肥料を使用しない自然農法)を用いて、自然な低温発酵と澱引きのみで、フィルターも用いないことで、ブドウの持つ本来の 可能性を最大限引き出しています。熟成はミディアム・ローストのオーク新樽100%で14〜16ヶ月間おこなわれます。その間に1〜3回の澱引き作業が行われるのですが、健康な澱は再び樽に戻して複雑味や味わいの膨らみをより引出すようです。色も薄く決して濃厚とはいえない味わいですが、低温による独特の醸造ゆえに、タンニンが滑らかで、早くからも美味しく飲め、また、バランスのよさゆえに、長期熟成も楽しみな、柔らかさと力強さを併せ持つ長命なワインとなっています。「プリューレ・ロック」(「D.R.C.」の共同経営者)や「D.R.C.」のスタイルにも通じるクラシカルな「ブルゴーニュ」ワインを造り続けることにおいて、氏の右に出るものはいないとさえ言われています。
2000年にはネゴシアン「デュジャック・フィス・エ・ペール」が誕生、栽培、収穫、醸造、瓶詰めまで「ドメーヌ・デュジャック」のワインとなんら異なるところはありません。「フィス・エ・ペール」という名称は、息子(フィス)がワイナリーの方針を決め、父(ペール)がサポートする、という役割分担をはっきりさせるために名付けられました。(普通はペール・エ・フィス「父と息子」をつけるところが多いですね)今回ご紹介のワインはこちらのネゴシアン部門ということになります。
「ヴォーヌ・ロマネ」村は、世界中にその名が知れた8つの特級畑と15の一級畑を擁する、「ブルゴーニュ」の赤ワインの名醸地です。「オー・マルコンソール」は2005年にネゴシアンの「トマ・モワラール」から買収し、ラインナップに新たに加わった一級畑(ですので、ネゴシアンとしては最後のヴィンテージです)で「ヴォーヌ・ロマネ」村の南部分に位置し、「ニュイ・サン・ジョルジュ」村に接する3つの一級畑(「レ・ショーム」・「クロ・デ・レア」)の一つで、地質的にも同じ層にある特級畑の「ラ・ターシュ」の延長部分で、生まれるワインも「ラ・ターシュ」と似通っております。バラのような花の香り、下草、サクランボ、またテロワールに固有の土やスパイスを思わせる風味が渾然一体となった気高くも複雑で重層的なフレーバー、果実味は肉付きが良く非常に濃密。止めどなく続く長い余韻はまさに「グラン・クリュ」並みの風格でございます。
やはり、本数は少量となっております。是非、「ブルゴーニュ」のトップクラスのワインをお楽しみくださいませ!!!。

(2012.5.01[TUE])

「 今月のおすすめワイン 」

クロ ド ラ ロッシュ
★4月のお勧めボトルワイン

CLOS DE LA ROCHE LIGNIER Michelot '98 \18,000 (\20,790)
クロ ド ラ ロッシュ (リニエ ミシュロ)

ドメーヌの当主は、1970年生まれの“ヴィルジル・リニエ”。“ヴィルジル”の祖父が1920年代に畑を開墾して以来、ブドウ栽培家としてネゴシアンにブドウを売っていましたが、父親の代の1974年に「アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジィ」の畑を購入してドメーヌとしてワイン造りもスタートしました。現在では約4万5千本(ネゴシアン「ヴィルジル・リニエ」も含む)を瓶詰している。ちなみに「モレ・サン・ドニ」村にある“リニエ(Lignier)”の名前がつく所は、“ユベール・リニエ” をはじめ全て親戚関係にあたります。
“ヴィルジル・リニエ”は1990年からドメーヌの仕事に携わっており、2000年に父親から完全に当主を引き継いだのと同時に、ブドウ栽培をリュット・レゾネ(減農薬栽培)に切り替え、段階的に有機農法に移行し、何よりも畑での仕事に時間を割いてきました。非常に真面目な性格の持ち主で、常に試行錯誤しながら経験を積み重ねてきたことによって、2003年ヴィンテージ頃から安定して彼の思い通りのワイン造りが出来るようになったとか。
父親の時代のワインはヴァン・ド・ガルド(長熟ワイン)タイプの、固く、タンニンの強い、10年〜15年経って飲むものでしたが、“ヴィルジル・リニエ”はミディアムタイプで、瓶詰後最初の5年間の美しさを大切にし、早くからでも飲めるスタイルのワインを造ることを心がけているそうです。しなやかで優しく、ひとつひとつの畑のテロワール、ヴィンテージを忠実に表現しています。更によりエレガントなスタイルを求め、2006年より「デュジャック」や「DRC」と同じく一部除梗せず全房発酵を取り入れています。
“ヴィルジル・リニエ”は“ロベール・グロフィエ”、“ダヴィッド・デュヴァン”等と親交が深く、頻繁に集まっては意見交換を行い、更なる品質向上の為に日々努力、その仲間の1人、「デュジャック」の醸造担当“アレックス・セイス”は彼の実力を認める一人です。「ル・クラッスマン」2007年度版では、「ブルゴーニュ」全体でも5軒しかない“Nouveau domaine et Domaine à suivre(初掲載かつ注目すべき生産者)”として紹介されており、2009年度版では、「デュジャック」、「フレデリック・マニャン」等に並ぶ1ツ星評価を獲得。また、「ベターヌ&ドゥソーヴ」の「ル・グラン・ギド・デ・ヴァン・ド・フランス」2011年度版では3ツ星に昇格するなど、現在の「ブルゴーニュのライジング・スター」として注目を集める造り手です。
今回、ご紹介の「クロ・ド・ラ・ロッシュ1998年」は、父親の代ということになります。この頃には、すでに“ヴィルジル・リニエ”もワイン作りに参加しておりましたので、その影響は大きかったと思います。色調は透明感のあるルビー色、まだまだ新鮮さを失わないイチゴやチェリーの風味がとても美しく感じられ、口に含みますと程よい上品な酸が印象的、まろやかで繊細な果実味と見事な調和をみせてくれ、さすが特級畑の風格です。飲むほどに少しずつ果実味の部分が広がりを見せてくれ、とてもリッチな気分に、その上このハイコストパフォーマンスはなかなか・・・。競争必至間違いなしです!!

(2012.4.01[SUN])
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「 今月のおすすめのワイン 」

アンリ・ジロー
「八周年」を迎えます、今月のおすすめは、やはり“シャンパン”・・・それも「プレミア級」のプレステージ・シャンパンです・・・いつものように「ソムリエ・森下」のご案内でお楽しみください・・・。

★3月のお勧めボトルワイン

HENRI GIRAUD GRAND CRU D'AY FUT DE CHENE BRUT '00 \33,000 (\38,115)
アンリ ジロー グラン クリュ ダイ フュ ド シェーヌ ブリュット

アンリ・ジローの歴史は17世紀初頭に遡ります。“ルイ13世”統治下において、「シャンパーニュ」地方では、アンリ・ジローの創始者である“フランソワ・エマール”が「アイ」村にある8haのぶどう畑を手に入れ、ぶどう栽培をはじめたところでした。そして20世紀のはじめに“エマール”家の娘婿となった“レオン・ジロー”がフィロキセラや第一次世界大戦で荒廃した畑を甦らせたのです。そして彼の精神を受け継いだ12代目の現当主“クロード・ジロー”が、1990年にはネゴシアンとしてメゾン・ドゥ・シャンパーニュに加盟しあらたな転機を迎えることになります。まさにこの年は突出したヴィンテージと言われ、「フュ・ド・シェーヌ」の記念すべき初ヴィンテージとなっております。「フュ・ドゥ・シェーヌ」は、「アイ」村のぶどうのなかでも粒選りのぶどうを使用、低温浸漬法を用いて雑味を抑えながら風味を出し、「シャンパーニュ」地方の「アルゴンヌ」の森のオーク樽で発酵・熟成させ、ロースティで豊かな果実味と雑味のない気品とが同時に堪能でき、グラマラスなのにフィネスを感じさせる。“ロバート・パーカー”や“ジャンシス・ロビンソン”など多くの評論家が「クリュッグ」や「ドン・ペリニヨン」と並ぶ評価を与え、いくつかのヴィンテージでは突出した評価となっております。
 2000年は穏やかな陽気が続きましたが、7月4日に大粒の雹が降り、ブドウ畑も大きな被害をうけました・・・幸い「アンリ・ジロー」の畑は奇跡的に無事で2000年ヴィンテージの個性を体現したシャンパーニュが誕生したとのこと・・・。
色調は、深みのある輝きを放つ、美しい黄金色、コンフィにした柑橘系の甘酸っぱい香りとナッツや焼きりんごのような厚みのある香りが混ざり合っています。口に含みますと少し熟成感を伴ってはいますが、洗練された酸に驚かされ、時間と共にどんどんと全体の厚みを増してとてもボリュームのあるシャンパーニュに変わっていきます。プレステージシャンパーニュの一言では収まりきれないフィネスを感じていただけると思います。それもそのはず、「アンリージロー」のつくるシャンパーニュの生産量は極少量で英国やモナコ王室、一部のセレヴリティの間で愛飲されてきました。 中でも、プレステージ・キュベの「フュ・ド・シェーヌ・グラン・クリュ」は、最優良年にのみつくられるヴィンテージものです。「アイ」村のグランクリュ葡萄を厳選し、1年間オーク樽にて熟成したのちに、壜熟を6年経て、蔵人の手作業によってディスコージがされ出荷されます。どのヴィンテージも、年産10000本限定と、他の有名ドメーヌのプレステージ・クラスが何十万本も生産されているのと比較すればその希少さが理解出来ると思います。幻のシャンパンと言っても過言ではありません。ボトルにはシリアルナンバーも刻印されております、是非「自分だけのアンリ・ジロー」をお楽しみください!!!。

(2012.3.1[THU])

「 今月のおすすめワイン 」

シャルム・シャンベルタン
最近のお客様たちの好みが、どちらかと言うと「ブルゴーニュ」になびいてきて、お手頃な「グランクリュ」が絶好のターゲットとなっています・・・気が付けば、そのクラスが徐々にリストから姿を消していき、寂しくなってきた頃の「新着情報」です・・・優良ドメーヌの「特級畑」が「カリテ・プリ」に購入できました・・・こちらも、いつものように「ソムリエ・森下」のコメントで、お楽しみ下さい・・・。

★2月のお勧めボトルワイン

CHARMES CHAMBERTIN (Geantet Pansiot) '03 \23,000 (\26,565)
シャルム シャンベルタン (ジャンテ パンショ)

1955年、“エドモン・ジャンテ”氏と“ベルナドット・パンショ”氏が結婚し、「ジャンテ・パンショ」は設立されました。「ジュヴレ・シャンベルタン」に本拠地を置き、徐々に畑を増やし、現在では「ジュヴレ・シャンベルタン」を中心に約13.5haの畑(「ジュヴレイ・シャンベルタン」村、「ブロション」村、「マルサネ」村と「シャンボル・ミュジニー」村)を所有しています。現在は当主の“ヴァンサン・ジャンテ”氏(ワインの作りとは違い、消防士との2足のわらじを履き、「ハーレー・ダヴィッドソン」と“ジョニー・アリディ”『簡単にいうとフランスの“矢沢永吉”』を愛するハードボイルドな方らしい・・・笑。)は1977年からワインつくりに参加し、その運営を一手に引き受けるようになったのは1989年のことです。今は息子の“ファビアン”と共にドメーヌを運営し、力強さがありながらも、エレガントなスタイルのワインを造り、高い評価を得ています。“ヴァンサン・ジャンテ”になってからのワインの評価は著しく上昇し、「クラスモン」、「ステファン・タンザー」、「ワインスペクテーター」、“パーカー”氏などによって高得点をつけられ、店頭などで見かけたらすぐに買うべきとまでいわれています。
土の分析の結果によって、土の感触と生態を改良するためにオーガニックを行っています。ブドウ畑の除草は鋤で掘り起こすことだけで行っています。ブドウ畑の80%はグイヨ・サンプルにしています。その他の若木に対しては、樹勢が強いので収穫量抑制のためにコルドン式剪定を採用しています。
ブドウの樹の生育のためにはリュット・レゾネ農法を取り入れ、除草剤の使用はしないで、肥料も特に用いず、その都度土に不足している成分を補う程度に留めています。さらに、短い剪定、芽掻き作業、必要な時にはヴァンダンジュ・ベルトゥも行い徹底的に収量を抑制しています。
ドメーヌ・ジャンテ・パンシオの収穫は、手で選果をしながら進められ、ぶどうの粒を破損しないように小さなケースに入れて運びます。そして特筆すべきは選果台でしょう、コンベア部分が微振動で動き、粒単位で選果できる素晴らしいものをジャンテ・パンシオは採用しています。
100%除梗し破砕してから、8〜10日間は10℃で低温浸漬させて果実のフルーティでデリケートな味わいと色素を抽出させます。天然酵母で発酵させ、温度は22℃で行い、33℃以上にないようにコントロールしています。 アルコール発酵が終わると、人の手によってプレスを行います。アルコール発酵中は朝と晩の1日2回ピジャージュを行い、樽熟成中マロラクティック発酵開始までは2週間に1回バトナージュを行っています。
熟成におきましては、新樽の比率は30%で、1年使用の樽を30%、そして2年使用の樽を40%使っています。マロラティック発酵はカーヴの中で春ごろまで続きます。15〜18ヶ月の樽熟成をした後に澱引き、コラージュ、フィルタをしないで瓶詰めしています。
樹齢50年以上のグランクリュ畑のブドウから造られるこのワインは、黒系果実の魅惑的な果実味やスパイス香など複雑な香りを持ち、力強さと絹のようなしなやかさを併せ持ちます。比較的熟成が早いと言われています特級畑「シャルム・シャンベルタン」、2003年の猛暑のヴィンテージも相まって早くも高みの雰囲気を垣間見せてくれていると思います。
是非、大切な人との楽しみのひと時に、ご指名くださいませ!!!。

(2012.2.1[WED])

「 今月のおすすめワイン 」

マグドレーヌ
皆様、明けましておめでとうございます・・・「ワイン漬け」の毎日をお過ごしの事とお喜び申し上げます・・・色々な事が有った昨年でしたが、新たな思いを胸に又一年、邁進して行く所存です・・・。
「今月のおすすめワイン」は、ボルドー・右岸のトップ“シャトー・ペトリュス”を産み出す「ジャン・ピエール・ムエックス」社の銘醸ワイン“シャトー・マグドレーヌ”です・・・いつものように「ソムリエ・森下」のご案内でどうぞ・・・。

★1月のお勧めボトルワイン

CHATEAU MAGDELAINE '06   \ 18,000 ( \ 20,790 )

シャトー マグドレーヌ

「マグドレーヌ」と名の付いた畑は複数存在していたが、19世紀の終わりに「サンテミリオン」の公証人だった“ジャン・シャトネ”が分地を統合したのが「シャトー・マグドレーヌ」となる。その娘婿“ジョージ・ジュリアン”の手によって、シャトーの名声は高まり、1922年には、「フェレ」から「シャトー・オーゾンヌ」「シャトー・ベルエアー」と並び、サンテミリオンの三大ワインに選ばれています。その跡継ぎの“ジャン・ジュリアン”は、ワイン作りに関心を示さず、1952年、シャトー・マグドレーヌは「リブルヌ」のワイン商「ジャン・ピエール・ムエックス」社の手に渡った。彼は五大シャトーをも凌ぐ評価となっている皆様ご存知の「シャトー・ペトリュス」も所有している人物で、「シャトー・オーゾンヌ」や「シャトー・ベレール」といった1級シャトーがひしめく「サンテミリオン」南東の斜面にブドウ畑を持つという好立地に目を付けたのです。
同社は、ブドウの植え替えを始めとする徹底的な改良を施し、10年近くの時間を掛けて完全に一新したのです。これを境として評価は上昇し、1960年頃からは同地区の中でも確実に上位にランク付けされるようなシャトーとして定着してきました。1955年に「サンテミリオン」のワインの格付けが行われ、11のシャトーが「プルミエ・グラン・クリュ・クラッセ」となり、シャトー・マグドレーヌもその中の一つに選ばれています。シャトー・マグドレーヌは、「サンテミリオン」地区に位置し、「サンテミリオン・プルミエ・グラン・クリュ・クラッセB(第1特別級B)」の格付けを与えられています。
ブレンド比率は、メルロー種90%、カベルネ・フラン種10%、何ともメルロー種ファンにはたまらない比率になっています。深みのあるルビー色、西洋杉やスパイス、土壌の香りが立ち込める、桑の実、ブラックチェリーの熟した味わいにエレガントなタンニンが姿をあらわす、初めはスタイリッシュなイメージですが時間と共に厚さが増してくるようで、グラスの中でいろいろな姿をみせてくれます。メルロー種のまろやかさと優雅さがきれいに表現された珠玉の一本です。
実にお値打ちなワインだと思います、是非、お楽しみくださいませ!!!。

(2012.1.2[MON])

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